PROJECT #03

未来を想う、高い志をもって エネルギーの次世代市場へ 未来を想う、高い志をもって エネルギーの次世代市場へ

PROJECT洋上風力発電ビジネス

四方を海で囲まれた日本において、大きなポテンシャルをもつ洋上風力発電。しかし、日本で洋上風力発電を実現するには、先進する欧州から多くの技術や製品を導入しなくてはならない。原田産業は、福島沖の浮体式洋上風力発電プロジェクトへ電力ケーブルの保護材を納入。その実績を足がかりに、着床式洋上風力発電向けの製品領域を拡大するとともに、近海に深い海が多い日本での導入拡大が期待されている浮体式洋上風力発電向け欧州製の製品・サービスの取り扱いも開始。欧州の有力サプライヤーとのコネクションを活かして独自のポジションを確立し、日本の洋上風力発電、その先にある脱炭素社会の実現に貢献しようとしている。

MEMBER

  • ゼネラルマネージャー M.K.

    機械チーム
    ゼネラルマネージャーM.K.

    2010年入社。洋上風力発電向け製品(ケーブル保護材、グラウトシール)の営業を担当するとともに、造船・船舶向け資材をはじめ多岐にわたる商材を扱う機械チーム全体のビジネスのマネジメントに携わる。

  • オフショアビジネス担当  N.I.

    機械チーム
    オフショアビジネス担当 N.I.

    2014年入社。浮体式洋上風力発電の重要部品「係留システム」の営業を主に担当。世界的に有名な係留システムのトータルソリューションを提供するオランダ企業とタッグを組んで、日本の浮体式洋上風力発電場の開拓に取り組む。

※所属チームは2022年当時のものです。

世界最先端の洋上風力発電を日本へ世界最先端の洋上風力発電を日本へ

世界最先端の洋上風力発電を日本へ世界最先端の
洋上風力発電を日本へ

当時、原田産業には通信分野のビジネスを手掛けているチームがあり、通信ファイバーケーブルや光ファイバーケーブル、電力ケーブルの保護材を取り扱っていた。その納入先の一つである大手企業が福島沖の洋上風力発電のプロジェクトに参加する際に原田産業のこれまでの実績が買われ、「洋上風力発電施設にケーブル用保護材を納入してくれないか」という声がかかったのだ。

M.K.M.K.

私たちが注文を受けたのは、日本にはまだ入ってきていないイギリスの製品。それをただ輸入して販売するだけでなく、しっかりと理解した上でお客さまに正しく使ってもらうことが自分たちに課せられた役割。最新の製品を理解し伝えることは簡単ではありませんでしたが、当時の上司と一緒に、とにかく必死に勉強しながら採用、納入まで進めていきました。

N.I.N.I.

英語で書かれた専門的な技術情報を理解して齟齬なく伝えるのはかなり骨の折れることですよね。私は今でも言葉の定義などきちんと理解するためにサプライヤーに確認しながら進めるようにしていますが、その福島沖のプロジェクトに参入した当時は経験がほとんどなく、相当な苦労があったと聞いています。しかも、その頃はまだ今のように洋上風力発電に対する可能性もはっきりと見えていなかったと思いますし。

M.K.M.K.

確かに当初は、洋上風力発電市場の将来が見えない状況でした。でも、プロジェクトに関わるうちに、世界的な脱炭素化の流れがどんどん盛り上がって多くの企業が参入してくるようになり、洋上風力発電の将来性を確信するようになりました。他社に先んじて、次世代市場で優位なポジションを!と、ひそかに闘志を燃やしていましたよ。
それに原田産業の「まだ市場が立ち上がっていない段階からポジションを得て、市場が立ち上がった際に確実にビジネスを掴む」という考え方を体現できる分野でもありますよね。

熱意と共感による仕事の推進熱意と共感による仕事の推進

取り扱っているのは、洋上風力発電を支える製品取り扱っているのは、
洋上風力発電を支える製品

洋上風力発電とは、海の上に風車を設置し発電をしようというもの。陸上の風力発電開発が進み、適地が減っていることもあって、海域を利用した洋上風力発電が世界的に注目されている。洋上風力発電には、「着床式」と「浮体式」の2種類があり、原田産業はそのどちらにも関わっていることが強みだ。

M.K.M.K.

2012年にはじまった福島のプロジェクトは浮体式。4年をかけて3機の風車を設置しました。ここで私が関わったのは、前述の通り電力ケーブル用の保護材。その後、着床式風力発電施設を支える基礎を海底に打ち込んで固定する際に使われるグラウトをさえぎ止めるグラウトシールの取り扱いもはじめました。
風車全体から考えると小さな部材のように感じますが、実はこれらの製品がないと洋上に風車は立てることができませんし、電力も送ることができません。それほどの肝になる製品を私たちが取り扱っているということです。

N.I.N.I.

私は主に浮体式に関わっています。担当する「係留システム」は、風車が波や風で流されないよう特定の場所に風車をつなぎとめるチェーン(鎖)やアンカー(錨)からなる製品全体を指します。使用される場所は、水深数百メートルという特殊な環境。そのため、ただ既存の製品を提案・販売するだけでは不十分で、「チェーンの太さや長さ、また、どの材質を使えば施工性・安全性・コストの面から最適か」「効率よく海上工事を行うためにはどのような手順で進めるべきか」などをさまざまな角度から検討してアドバイスを提供しなくてはなりません。加えて、「浮体式洋上風力発電」という世界的にもまだ技術・工法が確立していない中で取り組む難しさもあり、日々格闘しています。

M.K.M.K.

発電施設が建設される場所は一つひとつ違うため、水深や波の条件、海底の土質など、同じ海象条件のプロジェクトは二つとありません。その都度、最適解を探さなくてはいけないから、楽ではないですよね。

N.I.N.I.

そうですね。ただ、私にとっては実はそれほど苦ではないんです。「係留システム」に関しては、世界で唯一無二の強みを持つオランダのサプライヤーとタッグを組んでいます。そのおかげで単純な価格競争ではなく、サプライヤーがもつ豊富な知識、経験、製品ラインナップをフルに活用し、コンサルティングを組み合わせたビジネスに取り組んでおり、お客さまも頼りにしてくれているのでとてもやりがいがあります。

日本の洋上風力発電業界の未来を描く日本の洋上風力発電業界の未来を描く

日本の洋上風力発電業界の未来を描く日本の洋上風力発電業界の
未来を描く

二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーの中でも、特に注目されている「洋上風力発電」。
原田産業は欧州サプライヤーとのコネクションをもち、彼らと協力しながら日本市場へさまざまな技術や製品を紹介、導入し、国内の洋上風力発電市場の立ち上がり、その先にある脱炭素社会の実現に独自のポジションを築きはじめている。

M.K.M.K.

私たちが参入した頃は、洋上風力発電業界と呼べるものがまだ業界として確立されていない時代。風車をつくるメーカーでもなく建設工事を担当する建設会社でもない原田産業は、「あなたは何をする人ですか?」といった扱いでした。
それが今では、過去の実績と有力なシステムの販売代理店となったことで、洋上風力発電業界でその存在をしっかりと認められるようになりましたよね。

N.I.N.I.

繰り返しになりますが、洋上風力発電は未来のエネルギーを担うエネルギーです。私たちが取り扱う欧州の製品・サービスはその洋上風力発電になくてはならない重要なものばかりです。そのため、私たちはどんな相手とも堂々と誇りを持ってビジネスをしています。
これからも、この独自のポジションから、日本の洋上風力発電市場の形成、そしてその先にある脱炭素社会に貢献していきたいと考えています。

M.K.M.K.

日本の洋上風力発電は、まだまだ欧州の技術、製品に大きく依存しています。将来的には、私たちが中心になって欧州製品の国産化を実現するなど日本の洋上風力発電の発展、成長に貢献したい。さらに、日本の洋上風力発電が自動車のように世界中から敬われるように。どんどん洋上風力発電業界につながる動きをつくっていきたいと考えています。
「洋上風力にHARADAあり」と言われるように、これからも存在感をアピールしていきましょう。